今回の株価急落は長い長い下落相場の始まり

金融市場では米株が高値から10%ほど下落しており、2月の世界同時株安の再来の様相を呈している。量的緩和バブルはついに天井を打ったと言い切っていいのではないか。

これで米国株式市場は2018年の上昇分をすべて吐き出してしまったことになるが、個人的には市場に楽観的な考えや雰囲気が残っていると感じており、本格的な下落相場入りまではまだ少し猶予があると見ている。

根拠と言えるほどのものではないが、金融危機以降の10年に渡る上昇が投資家に植え付けたバイアスは相当のものがあるだろう。株価は上がって当たり前であり、これまでの下落局面での買いは尽く実を結んできたわけだから、今回も同様の期待をしても無理はない。

株価を押し上げてきた量的緩和政策が2017年から逆回転していることも、それを受けて米国の長期金利が3%台で上昇傾向にあることも、誰の目にも明らかでありながら、市場には十分に反映されていないままだ。

先日発表された米国の7-9月期の実質GDPは前年同期比で3.0%の伸びとなった。強い個人消費と、財政刺激策による政府支出の拡大が目立った一方で、輸出入は大幅なマイナスとなった。個人消費と比べて設備投資が弱いことが、供給不足という形で輸入増につながっているのだろうか。輸入関税の導入による輸入の駆け込み分もあっただろう。とにかく、全体の数字としては十分に好調であり、現時点で株安を理由にFedが引き締め路線を修正する可能性は低い。

もしも米株や日本株が一時的に持ち直すような流れとなれば、例えば下落幅の半分程度でも戻せば、空売りを追加する機会としてはかなり良い場面になるだろう。今の市場が長い下落相場の始まりに位置すると考えるのなら、空売りのポジションは追加こそすれ、短期的な値動きを理由に手放してはいけない。