GDPを用いたマクロ経済分析の例

最も基本的な経済指標であるGDPを、実際のマクロ経済の分析にどのように用いればいいのか。まずは、GDPの各項目ごとにどんな変化が起きるのかを考えてみることである。その例として、トランプ政権の経済政策と日本の消費増税がGDPに与える影響を考えてみる。

税制改革によって所得税や法人税が減税されるとどうなるか。家計部門の可処分所得が増えることでその一部は消費に回り、個人消費の増加に貢献するだろう。また、法人減税によって浮いた資金は企業の自社株買いに回る可能性が高いが、それだけではなく設備投資へ投じられる部分もあるだろう。加えて、インフラ投資が実現されれば政府支出が大幅に増えるし、関税によって輸入額が減少すれば純輸出が増加する。

非常に単純な考え方ではあるが、少なくともトランプ政権の経済政策はGDP成長率にポジティブな影響を与える、理にかなったものであったといえる。

同じように、日本の消費増税について考えてみる。こちらは、明らかに個人消費の減少につながる政策である。日本経済の停滞の原因がデフレにあるとすれば、ただでさえ弱い消費需要をさらに弱めることになる。消費が弱まる分、供給過多になり、結果として企業が設備投資を増やす必要もなくなる。

こちらも非常に単純な考え方ではあるが、それでも消費増税が経済に良い影響を及ぼさないであろうことはすぐにわかる。