広がるコロナウイルスの影響、今後の投資方針

前回の記事でコロナウイルスの状況についてまとめたが、依然として脅威は去っていない。震源地の中国からその他の感染国へと注目が移ってきており、経済指標などでも徐々に影響が確認され始めている。

コロナウイルス: 世界経済への影響の現状まとめ

韓国では感染者数が急速に増加し、現在556人と中国に次ぐ感染規模に至っている。ウイルスへの対応を誤れば同じことがどこの国でも起こり得る。最新のデータによれば、イタリアやイランで感染者が増加するなど、中国から地理的に離れた国々にも感染が広がっている。中国での感染拡大ペースが収まる一方で、世界的な感染拡大リスクはこれからである。

経済への影響という観点では、中国の乗用車販売台数が2月の最初の2週間で前年同期比92%減少したと報じられた。こうした影響はもちろん自動車産業に限らないだろう。

中国乗用車販売が2月前半に92%減、新型ウイルス響く-乗連会

米国経済にも広がる影響

米国ではこれまでコロナウイルスの感染の広がりは確認されておらず、株式市場の反応もアジア圏に比べて薄かった。しかし、17日にアップルから売上高未達の警告が出ると、21日には2月の米総合購買担当者指数(PMI)速報値が49.6と企業の活動縮小を示す水準に落ち込み、米国経済がコロナウイルスから大きな影響を受けている可能性が明らかになった。

米アップル、1─3月期売上高予想未達の見通し 新型肺炎が影響

米総合PMIが活動の縮小示す、13年来初-新型ウイルスが影響

S&P500指数も下落方向で反応している。下落幅としてはまだ大したことはないが、コロナウイルスによる悪影響を改めて織り込みにいく形となっている。

続く米国一強

為替市場ではドル円が2日間で2円ほど急騰する動きがあった。

ユーロドルも2月に入ってから下落傾向が鮮明であり、ドル高の動きが顕著である。

株式市場の値動きで見ても、経済のファンダメンタルズで見ても、米国一人勝ちの様相が強い。だから世界中の投資家にとってみれば米国資産くらいしか買えるものがないのであり、そうした資金が米国に流入し続けることで構造的にドル高になっている。これについては少し前の記事で書いたが、見立ては変わっていない。

米国の金融緩和による構造的なドル高

今後の投資戦略

現時点ではコロナウイルスの感染状況が収束に向かっているとはまだ言えないだろう。投資方針としては、コロナウイルス関連銘柄は既に大きく下落しているため、今から空売りするよりは下落局面を買っていく考えでいる。

個別銘柄では以下の銘柄に注目している。

中国南方航空

日本航空

京成電鉄

小松製作所

良品計画

まとめ

本音を言えば、米国一強なのだから米国株を買えば良いという考えもあり、米国の主要指数が大きく調整してくれる展開が好ましい。しかし長期金利が低下している今の局面ではあまり期待できないだろう。

仮に米国でも感染が拡大するようなことになれば、国民皆保険制度を推すバーニー・サンダース候補の支持率上昇など、米国株にネガティブなイベントが起きる可能性もある。そういったシナリオも頭に置きながら、まずは下落中の個別銘柄を拾っていきたい。